ループヒートパイプ
電子機器の進化により、機器内部に実装された電子部品を動作させる際の発熱問題が課題になっています。
この課題に対して、ループヒートパイプにより薄型かつ高効率な熱制御デバイスの実現を目指す活動があります。
ループヒートパイプとは?
ループヒートパイプは、気液の相変化を利用した二相熱輸送デバイスです。
ループヒートパイプ内に形成する蒸発器と呼ばれる箇所が、発熱体から熱入力されると気液の相変化が発生します。
そして、片方向への流れがループとなり循環します。
電力などの外部動力を必要とせず、発熱体からの熱入力のみで熱輸送が始まります。
同系の熱制御デバイスとして、ヒートパイプがあります。
ヒートパイプは、単管の中を気液が行き交います。そのため、構造を薄型化した際には気液の移動に支障が出ます。
その結果、薄型化すると輸送できる熱量は減少し、発熱体の熱制御ができなくなります。
熱輸送状態例 / 製品厚=0.2mm厚デザイン 【薄型例】
ループヒートパイプとして、世界最薄レベルとなる製品厚=0.2mm厚デザインで熱輸送動作が実現された例があります。