マルチコンデンサ型ループヒートパイプ
電子機器内部などでは、部品配置などとの兼ね合いで一箇所に大きな放熱エリアを設けられない場合があります。
ループヒートパイプでは、コンデンサ(=凝縮器)と呼ぶ箇所が輸送された熱を放熱する役割を主に担います。そのため、コンデンササイズが小さいと十分な放熱量が確保できなくなります。
コンデンサが複数ある構造がマルチコンデンサ型ループヒートパイプです。
世界的にも珍しい、1mm厚未満のマルチコンデンサ型ループヒートパイプが手掛けられています。
熱輸送状態例
1mm厚未満のマルチコンデンサ型ループヒートパイプとして、2つのコンデンサがある構造で熱輸送動作を実現した例があります。
マルチコンデンサ型ループヒートパイプでは、製品デザインを工夫することでベイパーチャンバーに近い熱拡散状態も可能です。
これにより、ベイパーチャンバーに比べ、より薄型構造でありながら高い熱入力量にも対応できる熱制御デバイスの提供可能性があります。